未来農林事業開発研究会 活動内容 2012年
月度 | 演題/概要紹介 | 講師氏名 (所属・役職) |
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1月 | 農業と社会ベクトル 農業を文化・文明の歴史から紐解いて、「21世紀の社会と農業」のあるべき姿を科学者の視点から明快に解いています。また、グローバル化、高度IT化の進む中、「各人が情報を正しく活用し、21世紀への進むべき方向(ベクトル)を理解し、21世紀は日本が農業改革のフロンティアたることを自覚してパイオニアーの旗を意気高く掲げ、21世紀の豊かな社会を創設への参加」を提言されています。(講師の話しを参考に松井記) |
若松俊男 株式会社ジュール研究所 代表取締役社長 |
農業暖房機の燃料削減等の挑戦 近年の施設園芸では原油の高騰により、燃料削減を最大の課題であり、過去数年間無駄の排除に挑戦し大きな成果を得たので皆さんへ紹介する。先ずは、温度管理を精密にして無駄な燃焼を抑えることでかなりの燃費の削減になることに気付く。次にハウス中の気圧が燃焼空気分だけ不足することで外気よりも低圧となり冷たい外気が入りこむことに気付く。そこで、ハウス内の空気を燃焼空気に使わず直接バーナーに外気を送り込むことにより冷気は入らなくなる。その後、廃熱回収により外気を暖めて燃焼空気に活用およびハウスの中に暖めた空気を送りこむことで、ハウス内を揚圧にすることで冷たい外気侵入を防ぎ燃料の削減ができた。まだ研究の余地は多々あるとおもいます。皆様の御意見・ご指導をよろしくお願い致します。 |
飯田 芳克 茨城県神栖市須田 ピーマン栽培農家 |
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3月 | 食品中の放射性核種濃度に関する新基準値の考え方と汚染の現状 市場に流通する食品中の放射性核種濃度は、現在の暫定規制値に代わり、4月1日から基準値が新たに導入されます。基準値がどのような考え方に基づいて決定されたのか、また、それによって我々の安全はどう守られているのか。安全の次に安心を得るためには、正確な情報を知っておくことが重要で す。そこで、汚染の現状を踏まえつつ、科学的な知見に基づいて、食品の基準について解説します。 |
田上 恵子 放射線医学総合研究所 廃棄物技術開発研究チーム主任研究員 |
我が国最大の農業研究機関(農研機構)の研究成果と産学官連携活動の紹介 農研機構は農林水産省所管の独立行政法人で、農業、食品産業、農村の発展のための研究開発を行っている我が国最大の農業研究機関です。研究分野は多岐にわたり、各種農作物の品種と栽培技術、食品の加工・流通・消費に関わる技術、畜産に関する技術、動物衛生、農村や水路などの工学技術の開発を行っています。また、実用化のための共同研究、マッチングイベントの開催、食と農の科学館の運営など、開発した研究成果の活用・普及のための活動にも力を入れています。今回は、農研機構がどのような研究成果を持ち、どのような産学官連携活動を行っているのかについて概要を説明します。 |
田中 康治 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 連携広報センター |
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5月 | 園芸療法~その活動と今後の取り組み~ 園芸療法は芸術療法の1つとされ、医療・福祉施設などに導入されています。園芸療法とは何か、特に高齢者施設での事例を挙げて、その効果などを紹介させていただきます。また今後の取り組みとして、一般向けに園芸療法の技術を活用した家庭菜園を構想しております。耕作放棄地活用法の1つとしても注目されている市民農園などが増加している今、健康に何らかの不安を持つ方でも楽しめる付加価値のついた畑を見ていただきたく思います。 |
毛利 ユカ いばらき園芸療法研究会 会長(園芸療法士) |
つくば発信 チョウザメ養殖を産業に チョウザメは、キャビアという高付加価値食品を生み出す淡水魚。日本でのなじみはあまりありませんが、その肉も高級白身なのです。知名度が低い分、これから私たちの手で市場形成ができる新商材。この魚の種苗生産に、筑波の研究工場で成功したフジキンから、「食文化イノベーション」を提案します! |
平岡 潔 (株)フジキン 筑波フジキン研究工場 新製品開発部 開発第8グループ グループリーダー |
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農業・環境分野における機能水の活用 当社の主力商品は、5つの「魔法の水」が柱となって展開しております。樹木の活性塗料「バイオコート」、植物活性剤「エコグリーン」、「アクアビュー」、「天然ミネラルイオン液」「磁化処理水」の5つです。「バイオコート」「エコグリーン」は植物活性、害虫忌避、抗菌の3つの機能を併せ持つ「有機触媒」で、共棲の世界を醸し出します。「アクアビュー」「天然ミネラルイオン液」「磁化処理水」は、活性水素含有の機能水で、植物栽培の他、環境浄化(ダイオキシン分解、放射能消去等)の分野で様々な応用が期待されます。活性水素水は、同時に活性酸素水でもあります。ヒドロニウムイオンとヒドロキシルイオンが共存しており、状況に応じて還元反応と酸化反応を演じ分けます。 |
清水 利郎 株式会社エコマテリアル 代表取締役 |
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7月 | 森林・林業の再生に向けた取組について 農林水産省は、2009年12月、10年後の木材自給率50%以上を目指すべき姿として掲げた「森林・林業再生プラン」を公表した。現在、これに基づき、施業の集約化、路網整備の加速化、木材の安定供給・利用拡大等の取組が進められている。今回は、森林・林業の現状を説明した後、これらの取組を紹介する。また、東日本大震災からの復興に向けた取組についても言及したい。 |
諏訪 実 林野庁企画課課長補佐 |
最近のハウス栽培への地中熱ヒートポンプ適用研究 ハウス栽培への地中熱利用研究のご紹介。①茨城県農業試験場:緑の分権改革の一貫で実施した空気熱源、地中熱源、ボイラーのハイブリッド運転の比較結果。②山形県農業試験場:農水省の研究開発の一貫での井水熱源、地中熱交換井熱源及び空気熱源ヒートポンプの運転比較結果。井水を利用可能な場合は、井水利用がコストパフォーマンス高い。③東京都農業総合センター:新たな熱交換器として、浅部埋設シート型熱交換器によるコスト低減化検討。 |
高杉真司 ジオシステム(株)代表取締役(NPO法人 地中熱利用促進協会 副理事長) |
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変形性関節症とヒアルロン酸 加齢に伴う膝の痛みは主として変形性関節症(OA)によるものですが、高齢化社会に向かっている現在、日常生活にも響きますので重要な問題です。私はOA治療薬としてのヒアルロン酸関節注入薬の開発に携わりました。現在世界でどのようなOA治療が行われているのか、また、各種治療方法の中でのヒアルロン酸関節注入療法の位置づけ、私が行なった鎮痛効果に対する動物実験の結果等を紹介させて頂きます。 |
後藤 幸子 未来農林事業開発研究会会員 元生化学工業株式会社 |
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9月 | 植物工場の推進について 農林水産省は、平成21年度補正予算により全国6カ所の植物工場拠点を作り、今後、「4定(定時、定量、定価、定質)」を目指した農産物の生産をめざした取組を図っている。今回は、植物工場の定義、植物工場で生産される農産物のメリット、植物工場の普及により期待される効果など、国の取組等を照会する。また、東日本大震災からの復興に向けた取り組みも併せて紹介する。 |
堀川昌昭 農林水産省生産局園芸作物課課長補佐(施設園芸対策班) |
地域が潤うエネルギー生産型農業・農村の構築 農村地域では、持続的に地域資源が管理されてきた。現金収入獲得の必要がスタイルを変えた。化石資源に頼った農業は危うく環境負荷が高い。バイオマス、小水力、太陽光(熱)などの再生可能エネルギーを上手に使うスマートビレッジが模索されている。農業・農村における創エネと節エネの取り組みが地域に豊かさと収益をもたらすよう、人・技術・制度・情報・資金をつなげるコミュニティビジネスの展開に役割を果たしたい。 |
柚山義人 (独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所 資源循環工学研究領域上席研究員(資源循環システム統括) |
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新たな森林資源としてのカエデ樹液の可能性 国土の7割を森林が占める日本において森林と林業は大きなテーマであり続けています。カエデの樹液活用を通して見えてきた、森林の現状と未来について考えます。 |
田島 克己 秩父樹液生産協同組合 理事 NPO法人秩父百年の森 副理事長 |
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11月 | 異業種コラボレーションが生み出す新しい農業の形 リバネスでは、日本従来の農業に社会的意義の高い新しいコンセプトや技術を融合させることで、地域にイノベーションをおこす取り組みに挑戦しています。その例として、外食と連携した「店産店消モデル」を打ち出し、利活用シーンの拡大を図っている植物工場事業や作物の栽培研究を通じて、子どもたちが国内自給の重要性を学ぶ自給率200%プロジェクトなどがあります。今回は、その取り組み事例をご紹介するとともに、日本の産業の活性化を目指した異業種コラボレーションの必要性についてご提案させていただきます。 |
丸 幸弘 ㈱リバネスCEO代表表取締役 |
発酵技術(発酵もみがら)と減容型堆肥製造装置(インフィニティ)による有機資源の循環利活用システムについて もみがらを有機発酵させることに成功し土壌中でミネラル元素を吸着させ、植物に吸収させる事によって美味しい栄養価の高い野菜の栽培を可能にした。一方、余剰食品、調理残等大量に発生する「生ごみ」を好気性微生物により無臭でCO2とH2Oに分解させ無臭気体で排出させ、栄養元素を「残滓」に残す処理装置を開発した。有機もみがらと一体化させ最強の土壌改良剤を作り出すシステムと経済性について紹介させて頂きます。 |
つくばバイオマスもみがら研究会 会長 藤田哲史 株式会社ケイ・シー・エス 研究開発部長 広瀬充夫 |
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新しい農業について つくばアグリサイエンスは、実験農場とし て、約一町の畑を所有し、いろいろな野菜、果樹を栽培しています。最近、借用した約1反 は、20年以上荒地として放置されてきたので、無肥料、無農薬であり、これを利用して 自然農法に取り組んでいます。これを、さらに発展させ、エンドファイト農法に取り組むことを検討中です。また、新種の栽培に取り組んでいま す。クリの新種、「ポロタン」、サツマイモの茎を食べる「すいおう」など。変わった野菜として新宿原産に「内藤とうがらし」など。本講演で は、新しい農法「エンドファイト」、新種、変わった野菜の紹介、最近、頻繁の実施している、朝市、青空市の状況について紹介します。 |
山岡 辰男 株式会社つくばアグリサイエンス 代表 |