新型コロナを乗り切るための個人事業主が使える助成金・給付金・補助金(6月2日時点)
会員の皆様
第2次補正予算で新たに創設される内容を中心に、いま使える給付金などについて紹介します。
申請をお考えの方で支援が必要な方は、人材活用事業部事務局へ問い合わせください。
問い合わせ先: expert@j-score.or.jp
[目 次]
【創設・改正された給付金等】
[新設]家賃支援給付金 上限25万円
[改正]中小企業生産性革命推進事業
[改正]小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型) 上限100万円
[改正]ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 特別枠 上限1000万円
[改正]IT導入補助金2020 特別枠(C類型) 30~450万円
[新設]活動継続・技能向上等支援事業
[新設]経営継続補助金(農林水産省) 上限100万円
[拡充]【第2回】感染拡大防止協力金(東京都) 50万円(2事業所以上で100万円)
【既存の助成金等】
[要件緩和]持続化給付金 上限100万円 ※1兆9400億円予算を追加
特別定額給付金 10万円
住居確保給付金(家賃補助)
企業主導型ベビーシッター利用者支援事業
小学校休業等対応支援金 日額4100円
【創設・改正された給付金等】
●[新設]家賃支援給付金 上限25万円
月25万円を上限に家賃の2/3を給付する全国一律の給付金です。
内容:家賃の支払いが厳しい個人事業主含む事業者の家賃を国が補助するもの
条件:5~12月において売上が前年同月に比べ5割以上減ったか、3カ月平均で3割以上減った事業者
給付額:月25万円を上限に家賃の2/3を6か月分 ※複数店舗を所有する場合、給付上限超過額の1/3を給付とし、50万円まで上限引き上げ
給付時期:7月以降
申請方法:未定
日本政策金融公庫や民間金融機関から無利子・無担保で融資を受け、家賃に使った分を後から国が補助する。
申請期間:未定(6月下旬受付開始目指す)
●[改正]中小企業生産性革命推進事業
この事業の中に、「小規模事業者持続化補助金」「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」「IT導入補助金」が含まれ、さらにそれぞれの補助金に「事業再開支援」という枠組みが追加されました。事業再開支援を利用したい場合は、それぞれの補助金に申し込みが必要です。
●[改正]小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型) 上限100万円
持続化給付金とは別の、中小機構が実施する補助金です。補助率が2/3から3/4に引き上げられました。
内容:新型コロナウイルス対策の設備投資を行うことで、投資資金に対して補助金を受けることができます。
条件:補助を申請する経費の1/6以上、下記のような投資活動を行った場合、コロナ特別対応型として100万円を上限に補助金を受けられます。
(例)
・店内飲食のみの洋食屋が出前注文を受けるためのwebサイトを制作
・旅館が補助金を活用して外国語版webサイトや営業ツールを作成
補助率:3/4(補助率引き上げ)
補助額:上限100万円
申請方法:商工会議所または商工会の確認を経た後、郵送またはインターネットによる電子申請
申請期限(コロナ特別対応型):第2回…6/5 第3回…10/2 第4回…2021/2/5
問い合わせ先:中小企業基盤整備機構 企画部 生産性革命推進室 03-6459-0866
受付時間 9:30~12:00、13:00~17:30(平日)
●[改正]ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 特別枠 上限1000万円
革新的なサービス開発・試作品開発生産プロセスの改善に必要な設備投資等を支援することが目的で、新型コロナウイルス対策の特別枠が設けられています。補助率が2/3から3/4に引き上げられました。
内容:新型コロナウイルスの影響を乗り越えるために前向きな投資を行う事業者が、通常枠とは別に新たに設けられた、補助率の引き上げ・営業経費を補助対象とした「特別枠」により、優先的に支援を受けられるものです。
条件:補助対象経費の1/6以上が、下記のいずれかにあたる投資が補助対象となります。
・サプライチェーンへの対応の毀損への対応: 顧客への製品供給を継続するために必要な設備投資や製品開発
・非対面型ビジネスモデルへの転換: 非対面・遠隔でのサービス提供が可能なビジネスモデルに転換するための設備・システム投資
・テレワーク環境の整備: 従業員がテレワークで業務を行う環境を整備
補助率:3/4(補助率引き上げ)
補助額:上限1000万円
申請方法:インターネットによる電子申請
申請期間:3次締切…6/10~8/3
問い合わせ先:ものづくり補助金事務局サポートセンター 050-8880-4053
受付時間 10:00~17:00(平日)
公募要領:http://portal.monodukuri-hojo.jp/about.html
●[改正]IT導入補助金2020 特別枠(C類型) 30~450万円
ITツール導入に補助金を交付するもので、新型コロナウイルス対策のために特別枠が設けられています。補助率が2/3から3/4に引き上げられました。
内容:新型コロナウイルス感染症の影響への対策、拡大防止に向け具体的な対策に取り組む事業者がITツールを導入するのに、優先的に支援を受けられるものです。
条件:補助対象経費の1/6以上が、下記のいずれかにあたる投資が補助対象となります。
・サプライチェーンへの対応の毀損への対応 (例)顧客への製品供給を継続するために必要なIT投資
・非対面型ビジネスモデルへの転換(例)非対面・遠隔でのサービス提供が可能なビジネスモデルに転換するために必要なIT投資
・テレワーク環境の整備(例)従業員がテレワークで業務を行う環境を整備するのに必要なIT投資
補助率:補助率3/4(補助率引き上げ)
補助額:30~450万円
申請方法:インターネットによる電子申請
申請期間:3次締切…6/12 4次締切…6/26 5次締切…7/10
交付決定:7月以降
問い合わせ先:サービス等生産性向上IT導入支援事業 コールセンター 0570-666-424
※IP電話等から問い合わせの場合 042-303-9749
受付時間 9:30~17:30(平日)
公募要領:https://www.it-hojo.jp/r01/doc/pdf/R1_application_guidelines_second_tokubetsuwaku.pdf
●[新設]活動継続・技能向上等支援事業
感染拡大の影響により、舞台芸術等の活動自粛を余儀なくされたフリーランスを含む実演家や技術スタッフ等に対して活動の継続に向けた積極的取組等を支援するものです。
詳細はまだ発表されていません。
問い合わせ先:文化庁参事官(芸術文化担当)03-5253-4111(内線2823)
●[新設]経営継続補助金 上限100万円
農林漁業者の経営維持のための補助金です。
内容:感染拡大防止対策を行いつつ、販路回復・開拓や事業継続・転換のための機械・設備の導入や人手不足解消の取組を総合的に支援する事業。
条件:(1)農協、森林組合、漁協等の「経営支援機関」による計画作成・申請から実施までの伴走支援を受けた、①~③のいずれかを含む経営の維持に向けた取組を支援。
① 国内外の販路の回復・開拓
② 事業の継続・回復のための生産・販売方式の確立・転換
③ 円滑な合意形成の促進等
(2)事業活動別本格化のための業種別ガイドライン等に則した感染防止対策
補助率:(1)は3/4、(2)は定額
補助額:(1)は上限100万円、(2)は(1)の補助額が上限の上、50万円まで
対象期間:5/14以降の取り組み
申請方法:未定
申請期間:未定
問い合わせ先:農林水産省経営局経営政策課 03-6744-0576
●[拡充]【第2回】感染拡大防止協力金(東京都) 50万円(2事業所以上で100万円)
緊急事態宣言が5月末まで延長されたため、東京都では「協力金」の追加支給を決定。額は同額の50万円(2事業所以上で100万円)で、申請用の特設サイトは現在準備中です。
条件:新型コロナウイルス感染等拡大防止のため、都の要請や協力依頼に応じて、施設の使用停止等に全面的に協力する中小の事業者
対象期間:[第1回]4/16~5/6 [第2回]5/7~5/25
内容:施設の利用停止や施設の営業時間の短縮協力依頼に応じ、全面的に協力する事業者に「東京都感染拡大防止協力金」50万円(2事業所以上で休業等に取り組む事業者は100万円)を支給するもの
支給額:50万円(2事業所以上で休業等に取り組む事業者は100万円)
税務上の扱い:課税
申請方法:
・専門家(都内の青色申告会/税理士/公認会計士/中小企業診断士/行政書士)による申請要件や添付書類の確認を受ける
※なくても申請できるが支給まで時間を要する可能性がある
※専門家に依頼した事前確認にかかる費用は一定の基準で都が別に措置予定
・オンライン・郵送・持参で申請書類を提出
・第2回の申請サイトは準備中
申請書類:
・東京都感染拡大防止協力金申請書兼事前確認書
・誓約書
・支払金口座振替依頼書
申請期間:[第1回]4/22~6/15 [第2回]6/17~7/17
支給開始:[第1回]開始済み [第2回]未定
問い合わせ先:東京都緊急事態措置等・感染拡大防止協力金相談センター 03-5388-0567
受付時間 09:00~19:00(毎日)
【既存の助成金等】
●[要件緩和]持続化給付金 上限100万円 ※1兆9400億円予算を追加
持続化給付金には当初2兆3176億円の予算が確保され、報道によれば、利用者数は約130万件を想定されていました。しかし5月1日の申請開始からわずか2週間後の5月15日には、その7割である90万件の申請が行われ、本来の申込期限は2021年1月15日ですが、その日を迎える前に予算上限となることは間違いなく、それどころか5月中には予算が尽きかねない情勢となっていました。
そこで第2次補正予算では、1兆9400億円の積み増しを決定しました。
ただし申請済の人が再度申し込めるわけではありません。
また、前年の確定申告で事業所得があった人だけが対象とされていましたが、フリーランスで収入や事業の実態を把握できる定型的な書類があれば給付対象となりました。
条件:売上が前年同月比で50%以上減少している場合
※1~12月の内、ひと月でも半減の月があれば該当
※昨年創業した人も条件により適用
給付額:100万円
※ただし売上減少分を上限とする
売上減少分の計算方法:前年総売上(事業収入)ー(前年同月比▲50%月の売上×12)
税務上の扱い:課税
申請方法:持続化給付金の申請用ホームページよりオンライン申請
(登録用メールアドレスが必須)
※自身での電子申請が困難な人のため「申請サポート会場」開設。要予約。
申請書類:
・2019年の確定申告書類の控え(e-Taxの場合は「受信通知」)
・対象月の売上台帳等の写し
・通帳のコピー
・本人確認書類
申請期間:2020/5/1~2021/1/15
給付時期:電子申請の場合、申請後2週間程度
問い合わせ先:持続化給付金事業コールセンター 0120-115-570
※IP電話専用回線 03-6831-0613
受付時間 8:30~19:00(毎日)
申請要領:https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/kyufukin_kojin.pdf
●特別定額給付金 10万円
すでに各自治体で申請・給付が始まっています。
条件:基準日に住民基本台帳に記録されている人
基準日:2020/4/27(4/27より前に亡くなった人、4/28以降に生まれた子ども、4/28以降に日本に帰国した人などは給付対象外)
給付額:1人当たり10万円
税務上の扱い:非課税
申請方法:
オンライン申請方式…マイナンバーカード所持者が利用可能。振込先口座の確認書類が必要
郵送方式…市区町村から郵送された申請書類を返送。本人確認書類、振込先口座の確認書類が必要
申請期限:各市区町村における郵送申請方式の受付開始日から3カ月以内
給付時期:5月以降順次
問い合わせ先:特別定額給付金コールセンター 0120-260-020
受付時間 9:00~18:30(毎日)
●住居確保給付金(家賃補助)
新型コロナウイルス感染症により就業機会等が減少し、経済的に困窮している人に家賃相当額を給付するものです。給付金は直接家主等に振り込まれます。
以前は申請時にハローワークへの求職申し込みが必要だったためフリーランスは利用が難しい制度でしたが、4/30から申し込みが不要になりました。しかし、厚生労働省のQ&Aによればインターネット等を通じてハローワークへの仮登録を行うことは依然求められるようです。
条件:離職等により経済的に困窮し、住居を喪失したまたは住居を喪失するおそれがあることなど、自治体によって異なる規定がある
給付額:自治体によって異なる
東京23区の場合は、
単身世帯の場合、上限毎月5万3700円
2人世帯の場合、上限毎月6万4000円
3人世帯の場合、上限毎月6万9800円
税務上の扱い:非課税
支給期間:原則3カ月(最長9カ月)
申請方法:自治体によって必要な書類や資料が異なる
東京都の場合、状況に応じて以下の資料を提出
・申請書
・申請時確認書
・運転免許証などの本人確認ができる書類
・離職状況等に関する申立書
・世帯収入や預貯金が確認できる資料
・入居住宅に関する状況通知書
・住居の賃貸借契約書の写し
申請期間:4月20日に受付開始
問い合わせ先:住居確保給付金相談コールセンター 0120-23-5572
受付時間:9:00~21:00(土日・祝日含む)
●企業主導型ベビーシッター利用者支援事業
今までベビーシッター派遣事業を利用している企業の従業員しか利用できなかった本制度について、個人事業主でも利用できるようになります。一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が申込受付業務を行うことになりました。
条件:小学校等の臨時休業等が行われることでベビーシッターの利用が必要となった保護者
割引額:1枚当たり2200円の割引券を1日対象児童1人につき5枚、1家庭につき1カ月当たり120枚使用できる
税務上の扱い:非課税
申請方法:フリーランス協会に無料会員登録の上、Web上で「割引券申請」より割引券の枚数を申請
なお、割引券交付前に利用したベビーシッターサービスについては、一度全額払ったのちベビーシッター事業者に割引券を提出することで割引額の返還を受けることができる(要領収書保管)
利用期間:2020/4/1~6/30
申請期間:5/1から開始
●小学校休業等対応支援金 日額4100円
2020/2/27~6/30に、新型コロナウイルスによる小学校の休校等や、子供の感染またはその疑い等により、子供への対応をするため、契約していた仕事ができなくなった人は日額4100円×休んだ日数を受け取れる制度です。なお、従業員の場合は「助成金」、個人事業主などの場合は「支援金」となります。
受付はすでに開始しています。
小学校等とは、小学校、保育所、幼稚園、特別支援校、放課後児童クラブ、子供の一時預かり施設などを指します。
支援額:日額4100円 × 働けなかった日数 ※春休みなど元来休校予定だった日を除く
税務上の扱い:課税(事業所得等)
申請方法:申請書類をHPからダウンロードし、必要事項を記入の上、必要書類とともに学校等休業助成金・支援金受付センターに郵送
申請書類:
・申請書
・「住民票」(原本)もしくは「保護者(別居)申立書」および「戸籍謄本」等
・小学校等の臨時休業が講じられた日または期間が分かる書類等
・感染した子ども等の世話をした場合は学校等が登校しないことを認めたことが分かる書類
・発注者と締結した業務委託契約等の分かる書類等
・通帳またはキャッシュカードの写し
申請期限:2020/9/30
問い合わせ先:コールセンター 0120-60-3999
受付時間 9:00~21:00(毎日)
以上